フォーカスグループの文字起こし:自動化に任せられる部分と、耳で確かめるべき部分
フォーカスグループは文字起こしツールにとって最も難しい場面です。だからこそ、ありのままをお伝えします。
一度に一人ずつ話し、マイクの質がそこそこあれば、Sonixは参加者を確実に聞き分け、話題がテーブルを回っても各発話を正しい話者に割り当てます。6人の話者を一度に参加者コードへ変更でき、プロジェクト内のすべてのグループを1つの検索ボックスから検索できます。
確認が必要な部分
クロストークでは、Sonixを含むどの自動システムも精度が落ちます。二人の参加者の発言が重なる場面では、断片が混ざったり、別の話者に割り当てられたりすることを想定してください。タイムスタンプ付きエディターなら修正は手早く済みます。問題の数秒を再生し、ラベルを直して次へ進むだけです。コーディングの前に、発言が重なる箇所の確認作業を計画しておきましょう。多くの方法論ですでに求められている作業と同じです。
精度を上げるための工夫
外部マイクを中央に置き、冒頭で「一人ずつ話す」というルールを伝え、司会者が参加者の名前を呼ぶようにすると、早い段階で声と話者が結びつきます。自動話者分離の仕組みについては、話者分離(ダイアライゼーション)ガイドをご覧ください。
NVivo、ATLAS.ti、MAXQDA:エクスポートしてから取り込む
SonixはCAQDASツールではなく、各ツール独自のプロジェクトファイルも作成しません。作成するのは、これらのツールが取り込むことを前提とした、整った構造の文字起こしです。
流れはエクスポートしてから取り込むだけです。コーディングに欠かせない2つの要素、話者の発話区切りとタイムスタンプはそのまま保持されます。
エクスポート形式(公式の仕様どおり)
Sonixは、DOCX、TXT、PDF、SRT、VTTなど18種類以上の形式にエクスポートでき、話者ラベルや任意の間隔のタイムスタンプを含めるオプションがあります。エクスポートメニューには話者とタイムスタンプを保持するNVivo専用のエクスポートがあり、処理を自動化したいチーム向けにAPIではTXT、SRT、VTT、JSONも出力できます。インタビュー全般のワークフローはインタビュー文字起こしガイドで詳しく解説しています。
NVivo
NVivo用エクスポート、または話者ラベルをオンにしたWordエクスポートをご利用ください。NVivoは話者形式の文字起こしを読み込めるため、話者ごとに自動コーディングしたり、フォーカスグループを特定の参加者の発話だけに絞り込んだりできます。
ATLAS.tiとMAXQDA
どちらもWordとテキスト文書を取り込めます。話者ラベルとタイムスタンプ付きのDOCXをエクスポートして取り込み、いつもどおりコーディングしてください。分析ツール内で文字起こしとメディアファイルを紐づけたい場合は、タイムスタンプをオンのままにしておきます。
一つだけ正直にお伝えすると、最終的な形式の一覧は実際のエクスポートメニューで決まり、製品の更新とともに増えていきます。研究室のプロトコルを統一する前に、最初のファイルで確認してください。
方法論で完全な逐語記録が求められる場合
テーマ分析では読みやすく整えた記録が一般的ですが、談話分析、会話分析、一部のIPAでは「えー」や言い直し、繰り返しまですべて必要です。言いよどみそのものがデータだからです。
Sonixは完全な逐語記録を自動で作成します。フィラー、言い直し、繰り返しは整えられることなくそのまま残り、全体に単語単位のタイムスタンプが付きます。プロトコルで逐語記録が指定されていても、別の業者や上位プランは必要ありません。
逐語記録か整文かの選択は方法のセクションに明記し、データセット全体で一貫して適用してください。整えた記録が必要な場合は、ブラウザのエディターでフィラーを削除してもタイムスタンプはそのまま保たれます。









